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大規模施設の登場で「大型店」の競争激化とその影響は?
 三井不動産が旧エキスポランド跡地に大型複合施設を建設することを発表して準備を進めています。吹田民商は7月の続き、9月10日に2回目の学習会を開催しました。この日の講師は岩根良さんとそろり邦雄府会議員、西尾局長です。岩根さんからは、この問題を考える視点として「社会的規制」(交通問題や環境問題など)と「経済的規制」(地元業者保護・育成、地域経済活性化など)の両面の課題を抱えている問題であることが提起されました。環境的側面としては、市が2009年9月、10月に実施した市民アンケートで「吹田市に愛着を感じているところ」(複数回答)として、「万博公園がある」(49・8%)、「大きな公園があり緑が多い」(47・3%)、「美しい街路がある」(25・2%)と回答している点に注目しています。井上市長が昨年の12月市議会で「地元経済の活性化など、本市の活力あふれるまちづくりに大きく寄与する」と発言して、この事業を地元経済と連動してとらえていることにも注目。住民の生活環境と経済振興の結合が可能であるか鋭く問われる事業です。
 そろり府会議員からは共産党吹田市委員会と市会議員団が井上市長に申し入れた内容を説明をしていただきました。①自然エネルギーのシンボルに ②市内業者との仕事のマッチング ③雇用拡大 ④障がい者対策 ⑤小売業者への影響調査 ⑥交通対策など総合的な対策がとれない場合は事業計画の縮小を ⑦市民意見を反映する機関の設置、を求めています。
 西尾局長からは市が全庁的な体制をとって対応していることや「吹田市産業振興条例」、「地域における商業の活性化に関する要項」、「商業者に求められる具体的な地域貢献策の具体例」を活用することの重要性が説明されました。
 参加者からは渋滞や騒音、大気汚染などの問題が「解決できるとは思われない」との意見や、一度入ったら「囲い込まれてしまい、吹田の店に立ち寄ることはない」とか、「大型店どうしの競争が激しくなって撤退する大型店も出てくるのではないか。」「周辺の商店は大丈夫か」、「千里中央は立ち行かなくなるのではないか」など、環境や地域経済を心配する意見が次々に出されました。吹田民商では8月10に提出した「(環境)意見書」に続き、吹田市等に対する要望書を提出する方向です。
吹田民商「いんふぉめーしょん」No.873 12.9.17