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「国保料値上げ」「老人医療費・一部負担金減免制度廃止、縮小」の危機
 8月17日(水)吹田社会保障協議会国保部会(新婦人・生健会・母連・民商など)が吹田市国保高齢者医療支援室と話し合いを行いました。民商からは村上常任理事や事務局を含め12名が参加し、合計22名が参加しました。
 まず、赤字の原因について、当局は、「全体的な赤字の原因は構造的な問題があります。国保が国民皆保険制度であり、低所得者や高齢者が入って頂く保険である」としながらも、「(中略)65歳から74歳までの障害を持った方について、後期高齢者医療に移行すると保険料が高くなる恐れがあるということで、私どもは、できるだけ負担を軽くしたいという思いがありました。障害をお持ちの方は、大阪府の医療費助成があり、吹田の場合は、老人医療費助成があります。保険料が安いなら国保に残って頂いた方がいいだろうと、そういう対応をさせてもらいました。そういう方が600人おられ、年間の医療費が一人当たり200万円かかっています。」と回答がありました。
 私たちは、高齢者の負担軽減ということで、市民のことを思ってやってきたということをもっと打ち出すべきではないか、国保運営協議会でもみんなが納得できる中身だと主張しました。
 そして、国保予算を組み立てる段階で予定収納率(国保加入者の保険料を納める割合の予定)を95%に設定していることについて、私たちは、低所得者や高齢者が多く加入する国保の制度は、そういう部分を総合的に考えて、一般会計からの繰り入れを増やすべきだと主張してきました。
 当局は、「予定収納率を下げると、保険料を上げることになります。そのことを議会や市民の方に説明をしないで、内部で勝手にはできないと判断している。社会保障の制度として国や府に補助金の増額を言ってきたし、市でも財源確保に努力してきた。保険料で成り立つ制度でもありますから、保険料のあり方というのも検討の課題にならなければいけない。収納率を95%のままでいくとなれば、6億のお金を一般会計から繰り入れてくださいということをやらないといけない。」と回答しました。

 次に、保険証の留め置き問題と財産調査問題です。私たちは何年も前から、社会保障である国民健康保険制度において、正規の保険証を資格証にしたり、短期保険証にしたりすること、また、財産調査や差押えをすることなどの制裁措置はあってはならないと主張してきました。そして、保険料が払えない市民にたいして市役所に保険証を留め置きしても市役所に足を運びにくく、解決には至らないこと、他市の例もあげて、市役所が「払いたいが払えない市民」に対して、訪問して接触する努力をすることが、近寄りやすく相談しやすい状況をつくり、解決にむかうことを主張してきました。留め置きの考え方については、「検討します。」との回答を受けました。
 話し合いの中でわかったことは、老人医療費や一部負担金減免制度が廃止・縮小の危機にあるということです。今のままでは、国保料の値上げが予想されます。みんなで国保の制度や吹田市の現状を学習し、署名や宣伝などの行動を広げ、改悪を阻止しましょう。
     国保署名推進スタート集会
 ■日時 8月31日(水)夜7時00分
 ■場所 吹田市民会館です。
 ●京都から連帯の報告
   「京都市の国民健康保険料値下げ運動を語る」
   池田 靖さん(医療と国保をよくする京都府・市民の会事務局長)
 ●署名内容等の報告
   「吹田市の国保行政の実態と運動の方向」
   西尾 栄一(吹田社会保障推進協議会国民健康保険部会事務局長)
吹田民商「いんふぉめーしょん」No.822 11.8.29

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