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お客さんがお客さんを紹介してくれて今がある
第3回「経営交流・工場訪問」報告者の後藤さん
 7月10日夜、第3回「経営交流、工場訪問」がゴトーたたみ製作所を会場に開催されました。参加者は10名。終始活発な討論が展開されました。
 後藤さんは、「①畳屋を開業するまでの出来事 ②ゴトーたたみ製作所の誕生 ③吹田民商 ④商売と民商の活動は車の両輪 社会貢献と自分の成長 ⑤自分の才能を発揮 マイナスをプラスに転換」と記したレジュメに沿って報告。畳屋修業時代に感じた矛盾を「自分だったら、こうする」とノートに書きとめていたことを紹介。古い体質に頭を押さえ続けられてきたものの、反発だけではなく、考え続けてきたこと、提案する姿勢が今につながっているようです。勉強した翌日などは「働きながら考えている。考えがまとまったら文書にして大切にしている」そうです。後藤さんが様々なアイデアが生みだし、実践している背景に、現実を直視する真摯な姿勢がありました。
 お客さんの約7割は個人の皆さん。建設関連の方々からいただく仕事は3割です。すぐ近くに老舗の畳屋さんがあるものの、そこと競合しないのは、自分が地域密着にこだわり個人の顧客を獲得しているからだそうです。個人を相手にすることは5年、10年に1回声がかかる程度のお付き合いです。これで経営を維持することは大変なことです。それでも、お客さんを大切にする後藤さんの姿勢が、お客さんがお客さんを紹介する好循環を生んで今があります。そのために後藤さんがいつも大切にしているのが「自分を発信する」ことです。ホームページを作成したときは、嬉しくて、ポケットティシュを大量に仕入れて駅頭で配り続けました。これは、ホームページを見てほしいと知らせる活動だったそうです。売り上げの年間計画も設定しています。年間目標を月目標に置き換え、それを月目標、週目標に落とし込む。当初は、根拠もなく漠然としたものであったが、続けるうちに、研ぎ澄まされてきたそうです。
 この日の後藤さんの報告は、商売や民商等の活動を通して自らが変化成長してきたことを確認するものでしたが、参加者からの質問はほとんど、経営内容にかかわるものばかりで、後藤さんの経営指針が民商の仲間に浸透しつつあることを感じさせるものでした。次回は8月9日、千里丘支部の岸田さんの倉庫(岸部中)を訪問させていただきます。9月・10月の報告者も決まりました。
吹田民商「いんふぉめーしょん」No.865 12.7.16