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建設業のネットワークづくりで話し合う
 9月30日に吹田市民会館で経営講座「井内尚樹先生と学ぶネットワークづくり」の4回目を開催しました。今回は座談会形式で行い、副会長の工藤さんからよっといで祭の報告と、後藤さん・橋詰さんから建設業の現状を質疑応答形式で報告してもらい、自由に討論しました。
 工藤さんからはよっといで祭を市民団体共同で開催していることや、以前には民商祭りをやっていたことなど報告。井内先生からはここまで定着しているイベントで商売人なら自己実現に活用してほしい、出店料の金額もその場で回収することを考えずに、宣伝広告費と見ていいのではないかと助言されました。先生は以前の経過もあるだろうから、民商まつり、よっといで祭、喜楽市場をもう一度整理して考えてみてはと話されました。
 後藤さんと橋詰さんからは仕事の現状や考えられるネットワークについて質疑応答で話していただきました。二人とも共通していたのは、ネットワークを作るのであれば中抜きをしないものにしたいということでした。後藤さんは畳の仕事から、ふすまの修繕の希望を聞いた時には、自分で請けずにふすま屋さんを紹介するようにしていると話されていました。また、建設業でネットワークを作る難しさとして、系列がそれぞれにあり、それ以外の仕事を請けづらいことが話し合われました。橋詰さんも以前は親会社以外の仕事を受けていなかったが、以前一ヶ月間仕事が止まったときに、正面から自分の権利で話をして対等の関係を築けるようになったと経験を報告されました。また、デザイン・設計などの専門家がネットワークに必要になるとの意見もありました。先生からは「住宅リフォーム助成制度」などが実現したときには、大手に総取りされないためにも、民商会員の建設業者でネットワークが必要で、受注できる体制を考えてほしいとも助言をいただきました。また、後藤さんは官公需の問題で物品の入札に参加して、原価ぎりぎりで見積りを出しても、受注できなかった。労務費を含む最低単価が保証される制度も必要と報告されました。先生からは、欧州では資格と経験年数で職人さんの日当が法律で決まっていることも紹介され、「公契約条例」の必要性を強調されていました。
吹田民商「いんふぉめーしょん」No.828 11.10.10