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「経営理念で人生が変わる! 商売が変わる!」
吹田民商「いんふぉめーしょん」No.713より
 4月22日、「経営理念で人生が変わる! 商売が変わる!」と題して経営学習会を行いました。昨年、吹田民商経営塾に参加されたお二人から経営理念をつくった経験についての報告と、経営塾の講師をしていただいた経営革新コンサルタントの高木学さんに講演をしていただきました。

◆経営塾のあとの経営について◆
山田支部の後藤さん(畳製造販売)

 経営塾に参加して、大企業のエコには裏にエゴかあるが、中小業者のエコは裏も表もエコでないといけないと考えました。他の参加者からも刺激を受けました。よい経営理念は自分たちにとってもよい社長や上司と考えています。営業活勣にも生かせている。チラシもできるだけわかりやすいものを作って計画的に配っています。独立して一番うれしかったのはなんでも自分で決められることで、これからも商売を続けていきたい。

片山支部の竹田さん(美容空)
 経営塾に参加したきっかけは売上が下がって、切迫した状況だったことでした。経営塾の話で、「のこぎりを研げばいいのに、切れないのこぎりで必死になっている木こりの話」を間いて、正にそれが自分だと思いました。経営塾に参加したことで、本当にお客さんに良かったと思ってもらうことに力点を置くようになり、経営を続けることができるようになりました。今までやらないようにしていた商品の賑売も本当にいいものならと思い、売り始めることになったお客さんの単価も増え、リピーターが増えました。方針を変えてよかったと思っています。

◆高木さんの講演◆
 まず高木さんは中小零細企業の廃業や倒産をなくしたいとの思いで、経営革新コンサルタントになったと自己紹介のあと、経営理念の大切さについて話をされました。
 商売を続けるための経営理念に必要なことは、
科学性「その仕事で利益を出し続けることができるかどうか」
社会性「その仕事が本当に社会に必要とされているかどうか」
人間性「その仕事を通じて人が育ち、人間関係が良くなるかどうか」
の3点とまとめられました。
 経営理念はカーナビのようなものと例えて、どんな困難なことがあっても、目標があることで進むべき道を指し示してくれるようになるとも紹介されました。
 また、どんなチラシを撒くべきかなど戦術を先に考えがちになるが、ほとんどの経営コンサルタントが理念なき戦略は崩壊すると話すほど経営理念の大切さを話されたうえで、3つの事例を紹介されました。
 経営理念をつくったことで売上の90%を失っても、残った売上の10%のうち1%の自分が本当にいいと思った商品を売ることで会社も生き残り、社員の誰も辞めさせず利益も伸ばしている事例や、夫婦でセミナーに参加して、3分の2は同じだが残り3分の1は違う経営理念をつくったことで、同じ目標に向かうことができて夫婦のきずなが強くなった事例などを紹介をされました。
 良くないケースとして、社員が辞めていく場合もあることを紹介し、経営理念を作る時には社員と一緒になって「何のために仕事をしているのか」など話し合って作っていくことも大切になってくると話されました。
 また具体的な経営塾の進め方では、やり方を少し教えて、少人数で意見を出し合って経営理念を作っていく。好きでやっている商売が世の中にどう役に立っているのかを見直して、自分の言葉で書きだして文章にしていけるように進めると紹介されました。

◆分散会の報告◆
 講演のあと、3つのテーブルに分かれて分散会を行いました。
分散会では、「苦しい状態でも仕事が大好きだからやめたくない」「仲間どうしで励まし合って頑張っていこう」「同じ業種で悩みを交流できる場が欲しい」などの意見や、「目標をもって経営していかないといけないことがよく分かった」「従業員とも同じ意識を持って頑張ってもらうことも大切だとわかった」などの感想も出されました。