岩根良さんを講師に迎えて「振興条例学習会」を開催
この10数年来、吹田市に対して要望し続けてきた、「産業振興条例」制定が、いよいよ来春実現します。3月議会には提案、採択される見込みです。条文・内容の更なる充実に向けて、より一層の議論が求められています。
こうした中12月12日、「振興条例」についての学習会が岩根良さんを講師に迎えて行われました。学習会では岩根さんより、「条例とは?」「振興条例の意義」などについて、また吹田民商・西尾事務局長から「これまでの経過」と「振興条例の内容」について話されました。
吹田市の実情に見合った具体的施策を!
 岩根さんのお話は、「そもそも条例とは?」というお話からはじまり、「振興条例」など「基本条例」のもつ意味、意義などについて分かりやすいお話を約1時間していただきました。特に「基本条例」は、条文の内容もさることながら、成立以降の運用が特に大切であることが強調されました。
 昨今の世界経済同時危機という状況の中、経済政策がこれまでの大企業中心から、地域経済、まちづくりを基本的なスタンスに転換を求められている、貧困と格差の拡大に歯止めをかける「条例」が求められていることを強調されました。こうした中で制定される「吹田市産業振興条例(案)」は、とても有意義なもので、だからこそ、住民が参加してよりよい内容にしていくことの重要性も強調されました。
 「振興条例」は持続可能な地域経済を支える条例であり、行政の責任はもちろん、商工団体、地域住民が積極的に関わることでより効力を発揮することの重要性を強調されました。その上で、条例に基づく具体的施策にあたっては、「何のために」という政策目標、「どのようにして」という政策手段を明確にし、行政と地域住民の参加が不可避であることが話されました。
条例案策定に寄与した民商の役割
 吹田民商では2005年、「商工研究会」を立ち上げ、吹田市の現状を学習し、政策提言ができる力量をつける取り組みをしてきました。今回の「振興条例」についても全国に誇れる内容、実効性のある内容にと努力を続けてきました。
 特に、「民商・全商連運動の基本方向」の考え方を大切にし、中小業者の社会的役割、地域経済と住民生活に欠かすことのできない存在としての中小業者を育成していく「条例」がいかに大切であるかを明確にしてきました。2002年には「吹田市の産業振興政策立案にあたっての提言」、2005年には「吹田市新商工ビジョン素案(案)に対する意見」、2007年には「吹田市中小企業振興基本条例(仮称)制定に向けた提言」など、積極的に政策提言を行い、議論も巻き起こしてきました。こうした取り組みの中で、「振興条例」の条文(案)は、民主的な議論のもと、一定の評価ができる内容になっています。
 来春吹田市議会に提案、採択される予定ではありますが、引き続き具体的施策の実施状況など、これまで以上に積極的に関わっていくことが重要です。


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