4人家族で13000円から20000円の値上げ?!
吹田民商「いんふぉめーしょん」No.694より 08.12.15
吹田社保協・国保部会は12月3日、吹田市国保高齢者医療支援室と懇談をもちました。冒頭、当局は8月8日に約束した保険料天引き対象者に対する通知作業を35名にしか行わなかった問題で正式に謝罪しました。その後、来年度の保険料値上げ問題や65歳以上の保険料年金天引き問題、保険証の留め置き問題、後期高齢者医療制度保険料末納者への対応について話し合いをおこないました。
「19億円の赤字」最大の原因は繰入金の大幅減額
保険料値上げは『内需拡大』に逆行市民にしわ寄せは許されない
 吹田市の国保財政は今年度末で約19億円の累積赤字を見込んでいます。この赤字解消を目的として来年度の保険料が値上げされようとしています。急いで、反対の世論を高めていきましょう。
 吹田市の国保財政は1987年(昭和62年)と1992年(平成4年)に大幅な累積赤字を抱えた時期がありました。1987年段階の赤字額は16億2800万円、これを繰入金増額7割、保険料値上げ3割の割合で解決しています。1992年段階の赤字額は9億円、これを繰入金増額で8割、保険料値上げ2割の割合で解決しています。今回の19億円の赤字に対してもこの延長線上の解決策が検討されています。もし、この赤字額の全額を保険料に転嫁した場合は1人あたり17000円(4人家族で68000円)の値上げとなります。1987年と同様3割転嫁で1人5100円(4人家族で20400円)、1992年と同様2割転嫁で3400円(4人家族で13600円)の値上げとなります。
 当局は、国保財政赤字の原因を医療費の増大や保険料収納率の低下を原因にあげていますが、一般会計からの繰入金が長期間にわたり大幅に減額されてきたことには触れていません。11997年(平成9年)段階で約36億円かった繰入額が2008年年(平成20年)では26億円と低下し、なんと10億円も減額されています。国保財政に占める繰入額の割合が大幅に低下すれば赤字になるのは当然です。このしわ寄せを景気低迷の影響を受ける市民に転嫁することなど許されません。吹田市は繰入金を大幅に増額して赤字解消を行うべきです。
第1次集約は今月22日、急いで署名を集めよう
 署名目標は全体で2万筆です。民商はそのうちの半分にあたる1万筆に責任を持っています。店舗に署名用紙を置いてお客さんへの協力を呼びかける会員も増えてきました。12月7日には南千里駅で、14日には北千里駅で5時間以上の宣伝行動を行い、この事態を市民に知らせています。25日前後に第1次分の署名を阪口市長に提出します。22日までに吹田民商へ届けてください。
子どもと高齢者の保険証の発行、
後期高齢者医療保険料滞納者の実態把握・分析を急ぐと約束
 12月1日現在、吹田市には国民健康保険証をもたない市民が119世帯、190名もいます。これは国保科を払うことができないため、3ヶ月ごとに更新する短期間の保険証を強制されている市民が、その更新手続きをしないため新たな3ヶ月の保険証をもらうことができず無保険証状態になっているものです。国保部会はここ数年間、国民皆保険制度の精神を逸脱する人権問題であると強く改善を求めていました。この日18歳未満の子どもや65歳以上の高齢者には無条件で発行することを約束しました。該当する市民は26名です。
全国的に子どもが無保険状態にあることが大きな社会問題になっていますが、吹田市では5年前から、国保部会の要求で子どもや高齢者には資格証を発行しないことを約束していました。
今回、それを「保険証の留め置き」まで広げたものです。しかし、発行保検証が正規証ではなく「短期保険証」になっている点て問題も残しています。
 後期高齢者医療保険料の滞納者が定着、拡大しつつあります。第1期で545名、第2期で581名、第3期で616名、第4期で2056名の市民が滞納しています。この中で、保険料を分納している市民は20名しかいないこともわかりました。しかし、当局は、どのような市民が滞納しているか実態把握も分析も行っていません。これは、怠慢ではなく、実務量が多いことに原因かおることも理解できました。その点で、職員数を削減するのではなく、必要な部署、市民生活に直結する部署の増員が切実に求められています。保険料滞納者は国民健康保険と同様で、「資格証」の対象となります。その点で、分納ができることを知らせることが重要であるとともに、制度廃止の運動を強めていくことが求められています。


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