吹田市長  阪口 善雄様
市民生活の実情に配慮した国保行政の推進を求める要望書
2008年6月30日
吹田民主商工会
                          会長  月田 桂一
 貴職におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、急速な構造改革の影響を受けて「貧困」層が急増し大きな社会問題になっていることはご承知のとおりです。その上に、原油高や資材の高騰が追い討ちをかけで中小業者や市民の生活は益々困窮しています。6月は国民健康保険料や住民税の通知が届き、支払いに頭を悩ます月です。市民生活の実情に配慮した税務行政を求め、以下の点で要望します。

Ⅰ 国民健康保険について
(1) 国民健康保険制度は社会保障であることを確認していただくこと。
(2) 国民健康保険料について
①一般会計からの繰り入れを増額し保険料の大幅な減額を実現していただくこと。全世帯に1万円以上の値下げを実現するために必要な繰入金額を明らかにしていただくこと。
②今年度の保険料率について明らかにしていただくこと。また、2007年度、2008年度の一般会計からの繰入額を明らかにしていただくこと。
③本市国保加入者の職業構成の変化を1965年、1975年、1985年、1995年、2005年、2008年の順で明らかにしていただくこと。
③国や大阪府に対し、市長名で補助金の増額を要求していただくこと。
(3) 保険料の減免について
①国保加入世帯の4分の1(2007年11月30日現在で17,100世帯、全体の26,7%)の世帯が滞納している事態の責任を被保険者に一方的に押し付けないこと。国の補助金の削減、平成12年、13年の保険料算定方式変更、そして、一般会計からの繰り入れの減少、そして、なによりも「「貧困と格差」を生み出す経済政策がその背景にあることを自覚していただくこと。
②「払いたくても払えない」実情を丁寧に聞き取り、画一的な対応によって、相談に来ている市民から、「水際的」と批判されるようなことがないよう、親身に対応していただくこと。
③原油高や原材料高騰が中小業者の営業に深刻な影響を与えている。減免相談の際は、その点を十分尊重していただくこと。
(4) 保険料滞納者への対応について
①資格証や短期保険証の発行が「医療抑制」につながっている事態を自覚し、全ての加入者に正規証を発行すること。
②資格証や「保険証の留め置き」世帯の「医療状況」を把握し、人権問題に発展することのないよう、特段の注意をもって対応すること。
③保険料の滞納を理由にした差押は行わないこと。
④コールセンターの設置や徴収業務の民間委託は行わないこと。
⑤7月1日現在の資格証、短期保険証、保険証の留め置き件数について明らかにしていただくこと。また、資格証発行世帯と保険証留め置き世帯の家族構成、年齢、所得、医療の利用状況についても明らかにしていただくこと。
(5) 年金からの強制的な保険料の天引きを行わないよう国に要望すること。
(6) 少子化対策として、出産手当・傷病手当の試算・実施を行い、国には強制給付を行うよう要望すること。
(7) 国保運営協議会委員の公募条件から「保険料の滞納していない人」の要件を外していただくこと。また、公募委員を増員すること。
Ⅱ 後期高齢者医療制度について
(1) 制度の廃止を国に要望すること。
(2) 市独自の減免制度を制定すること。
(3) 65歳以上の障害者が後期高齢者医療制度から国民健康保険への再加入を希望した市民の意思を尊重す ること。
(4) 保険料の支払いが困難な市民への救済策を検討すること。
(5) 「後期高齢者支援金」が国保会計に与えた影響を明らかにしていただくこと。
Ⅲ 健康診断について
(1) 変更点の特徴について説明していただくこと。
(2) 日曜・祭日・夜間の受診機会を確保していただくこと。
(3) がん検診の充実を図っていただくこと。
(4) 2006年度と2007年度における、基本健診とがん検診の受信者数を大阪府全体、北摂地域と比較しながら示していただくこと。
 

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