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地元住民が三井不動産と吹田市に不安や不満を表明
 7月15日、ホテル阪急エキスポランドで(仮称)エキスポランド跡地複合施設開発事業に対する三井不動産と地元住民との意見交換会が開催されました。この意見交換会は吹田市環境影響評価条例に基づく手続きの一環として行われたものです。
 自治会役員の方々や若い夫婦等会場は8割がた埋まっていました。説明後、次々と質問や意見が出されました。短時間に10名以上の皆さんが発言されました。時折賛同の拍手や三井不動産の回答に対して不満の声も飛んでいました。最も多く出された意見は交通問題です。この計画は年間2000万人、休日6万人を見越した大規模なものです。交通渋滞、排ガス公害、自然破壊などの不安が数多く出されました。万博道路が生活道路になっている住民が多く、大阪大学病院やその周辺の施設を利用されている方にとっては、この施設が進出してくるだけで、計り知れなく大きな影響を受けます。この点については事業者である三井不動産も考えて対策を打とうとしていますが、地元住民との認識の差は大きくかけ離れています。住民の皆さんは、それでも冷静で、生活道路に影響を与えない具体的な提案を幾つも出されていました。2番目の不安は営業時間です。この施設は、一部で深夜営業や24時間営業が想定されています。静かな住環境を壊されたくないとの意見です。三井不動産はこの点については消極的な回答をしていました。それに対して多くの方々から一斉に抗議の声があがる場面もありました。3番目は住民意見を反映させる仕組みをつくることを求める要望です。現在吹田市や三井不動産など5者で協議会が設置されています。住民の皆さんは、ここに自分たちの代表を入れるように強く要望されました。極めて妥当で冷静な対応です。吹田市がこれにどのように応えるかが問われています。
 三井不動産は、今回の評価提案書の冒頭に、「人類の持続的発展が可能な社会の実現に貢献していくことは企業の使命であり、(略)コミュニティとの連携・協力して環境負荷の低減と安全・安心、快適性の向上を図りながら事業を進めていくことを『環境との共生』と位置づけ、豊かで潤いのある都市環境の創造と地球環境への貢献をめざします。」との環境理念を掲げています。この理念が本物であるのかどうかが、吹田市住民と「連携・協力」できるかどうかで問われることになります。この点を、この日の最後の回答で吹田市の担当者が回答されていました。この視点は大変すばらしいものであり、吹田市職員の皆さんにはこの観点で住民意見の実現のために奮闘していただきたいと思います。
 この問題に対する意見書提出の締め切りは8月10日です。民商では、共産党の倉沢議員を講師にして学習会を開催します。話を聞いて、地元住民の皆さんと、事の重大性を共有しましょう。
吹田民商「いんふぉめーしょん」No.866 12.7.23