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吹田市が保険料分納世帯に対する「財産調 査」強行を言明
「福祉の吹田」の伝統を無視した言動に住民の憤り高まる
吹田民商「いんふぉめーしょん」No.751 10.3.1

 吹田社会保障推進協議会国保部会(事務局は民商)は2月17日、吹田市長が2月2日付けで送付した「国民健康保険料財産調査・差押予告」文書の撤回を求めて国保高齢者医療室と意見交換会を持ちました。吹田社保協からは片山事務局長はじめ24名が参加、当局は岩崎室長はじめ5名の幹部職員が対応しました。吹田民商は、この文書が届いた直後から3回にわたって要請行動を繰り返し、送付された37世帯のうち35世帯の文書撤回と電話督促のあり方を改善するとの約束を得ていました。この日は残り2世帯の撤回と今後このようなことが起きないようにするために急遽話し合いを求めたものです。

今までの回答と大きく食い違う言動が明確に
 吹田市が保険料滞納者の差押を主張するようになったのはここ数年のことです。国保部会は、社会保障である国保行政に強権発動は相応しくないと一貫して問題にしてきました。昨年2月の申し入れに対し、当局は @所得300万円以上で A滞納額が100万円以上となり B相応の納付計画がない世帯を差押する際の基準にすると表明していました。ところが、今回送付された37世帯のうち、所得300万以下は16世帯、滞納額100万円以下は23世帯が含まれています。自分たちが定めた基準を完全に無視して重要文書を発送している杜撰さに参加者から驚きと怒りの声があがりました。37世帯に共通した基準は何かと回答を求めましたが答弁はありませんでした。

それでも「財産調査はする」との当局発言に「吹田市はどこまで成り下がるのか」と批判続出
 当局は、今回の文書の内容に問題があったことは認め、37世帯全ての「財産調査と差押」を行わないことを約束しました。しかし、保険料分納世帯への財産調査は引き続き行うことを何度も表明しました。参加者から「話し合いの中で分納金額を決めているのに、話し合いを無視して財産調査をするのはおかしい」「本人の了解もなく、財産調査するのは納税者の人権を無視するものだ」と鋭い批判の声があがりました。

「国保は社会保障」を忘れずに対応を
 今回の文書発送は「収納グループ」の一部職員だけで実行され、文書のもつ事態の大きさの認識もないまま、事実経過も無視して強行されていることもわかりました。
 電話督促でも住民に恐怖感を与えています。このような対応は国保制度が社会保障であるとの認識があれば絶対にできない行為です。私たちは国保制度を守るために収納の仕事は重要だと考えていますが、国保行政から収納が特化されると住民との摩擦がおきると指摘してきました。その不安が今回の事態で現実化したものです。そのため、収納行為を一部の担当者の裁量に任せるのではなく国保行政全体の中に正しく位置づけた上でシステム化することを求めました。

背景に構造改革路線の「公平論」がありあり・・・
 「保険料を納めている人がいるのに、収めていない人がいるのは不公平だ」という意見があります。この方は国保加入世帯5万数千のうち1万強、約22%の世帯が滞納している事実を知っていて、このような発言をしているのでしょうか。この方は22%の世帯に「滞納しているのは、あなたが悪いからだ」と言えるのでしょうか。今の日本社会が「貧困と格差」を是正するように切実に要請されていることを知らないのでしょうか。保険料を払えない人を「悪」とみなし、社会的に排除する方向では問題は解決されず、新たな対立を生み出すばかりです。慎重で冷静な対応が求められています。